LGBT話題でカップルが別れるとき。パートナーシップ解消の紛争解決には…

今まで生活を共にしてきた同性カップル

別れることになったときに、二人で築いた

財産をどうするか、今後の生活をどうする

かなどの問題が残ります。

 

 

 

 

 

 

同性カップルのパートナーシップ解消は、

異性カップルの離婚とは異なり、二人の

同意に基づいて離婚届のようなものを提出

するわけではないので、様々な問題を

残してしまい、二人で話し合って解決する

ことが困難なケースがあります

 

 

異性カップルの離婚であれば、裁判所の

調停や訴訟といった法的手段を利用して

解決を図ることができます。

 

 

 

 

 

 

しかし、同性カップルに関しては、

現在日本では同性婚ができない以上、

法律上の婚姻関係にないため、離婚する

ことに該当せず、人事訴訟の対象となる

「身分関係の形成又は存否の確認を目的

する訴え」に含まれず、人事訴訟手続

利用ができない可能性があります

 

 

とはいえ、公正な第三者を交えて話の

折り合いをつけられれば良いという考えも

あり、訴訟することで原告・被告の

いずれかに勝訴・敗訴の判決が出る

ように、白黒つけることまで望まない

ケースもあります。

 

 

では、その解決に向けてどのような方法が

あるのでしょうか。

 

 

1.家事調停の利用は、パートナーシップ解消のケースでは…

家庭内の紛争などは、家族の感情的な対立

が背景にあるので、法律的な観点ばかり

から判断するのではなく、相互の感情的な

対立を解消することが求められます。

 

 

そこで、家庭裁判所が後見的な見地から

関与して家庭内の紛争に関する事件を解決

するにあたっては、個人のプライバシーに

配慮しながら、非公開の手続によって解決

を図ります。

 

 

 

 

 

 

そして、その方法として家事調停

挙げられます。

 

 

家事調停については、「家庭に関する

事件」が対象となっており、ここにいう

「家庭」は法律上の婚姻をしている夫婦

限定されているわけではないので、法律婚

に該当しない異性間の内縁関係の調整調停

にも行われています。

 

 

このように法律婚以外のカップル関係解消

についても、家事調停内で話し合うことが

認められているため、同性カップルの

関係解消についても家事調停内で話し合う

ことは可能と解されています

 

 

また、仮に家事調停として受け付けて

もらえなかったり、調停をしてもらえない

場合であっても、「民事に関して紛争を

生じた」として、民事調停を申し立てる

こと方法は、十分に考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

次に、同性カップルがパートナー関係を

解消する際に、相手方に慰謝料を請求する

ことも考慮する場合には、その請求も

認められるのでしょうか。

 

 

2.同性パートナーへ慰謝料請求が認められるには…

現在、まだ婚姻制度の前提とされていない

同性パートナー関係を解消する際に法的に

保護されるかどうか不透明だとされて

います。

 

 

 

 

 

 

 

法律上の婚姻関係にないカップルが

パートナー関係解消によって慰謝料請求が

認められる根拠には、債務不履行に基づく

損害賠償請求(民法415条)と、不法行為

に基づく損害賠償請求(民法709条・

710条)が考えられます。

 

 

異性間の内縁関係の場合には、以前の記事

でも触れたことがあるように、

内縁・事実婚の相続・生前対策は、同性カップルの事情より大丈夫は勘違い!

2018年10月17日

 

内縁を不当に破棄した場合の、婚姻を

しようという黙示の合意を破ったことに

よる債務不履行や、内縁の実質的配偶者と

しての法的権利が侵害されたことによる

不法行為が認められ得るのです。

 

 

婚姻の予約としての婚約に法的な効力が

あるという考え方に基づく、債務不履行に

基づく損害賠償請求については、現在

婚姻制度が存在しない同性パートナーに

ついて法的効力が与えられるかが不透明で

あり、慰謝料請求の対象になるかどうか

不透明です。

 

 

また、婚姻制度が存在しないことを理由

に、不法行為に基づく損害賠償請求に

ついても、同性パートナーに内縁と同様に

法的保護が与えられるかが不透明であり、

慰謝料請求の対象になるかどうかも不透明

です。

 

 

しかしながら、男女カップルで内縁関係に

なくても、関係解消における不法行為に

基づく損害賠償請求について見解を示した

裁判事例があります。

 

 

実際の事案では、不法行為に基づく

損害賠償請求を認めなかったものの、

その理由に「居住を異にしており、

共同生活をしたことは全くなく、それぞれ

が自己の生計を維持しており、共有する

財産もなかった」点や、

「一方が相手方に無断で相手方以外の者

と婚姻をするなどして上記の関係から離脱

してはならない旨の関係存続に関する合意

がされた形跡はない」点を挙げています。

 

 

 

 

 

 

 

なんだか堅苦しい文章ですが、

簡単にいえば、内縁関係がなくても、

共同生活の在り方や関係存続の合意の存在

により、不法行為に基づく損害賠償請求が

認められる余地があります。

 

 

なので、婚姻関係を前提としない

同性カップルの関係解消についても

具体的な事情のもとで不法行為に基づく

損害賠償請求が認められる可能性はある

です。

 

 

では、具体的な事情について、どのように

考えられているのでしょうか。

 

 

3.不貞行為や暴力などを原因にパートナー関係解消をすると…

例えば、男女の婚姻関係においては、

不貞行為が裁判上の離婚原因となることや

一夫一妻制などの理由から、お互いに

不貞行為をしない義務、いわゆる貞操義務

があります。

 

 

これについては、男女の内縁関係において

も同様です。

 

 

法律婚が存在しない同性カップルの場合に

は、一見貞操義務を認める根拠が乏しい

ようにも思えます。

 

 

しかし、男女の婚姻関係における不貞行為

が不法行為となる理由には、以前の記事

でも触れたことがあるように、

結婚しているLGBTの当事者が、不貞行為の話になったとき。注意すべきこととは…

2018年7月31日

 

不貞行為が婚姻共同生活の平和の維持

という権利又は法的保護に値する利益を

侵害する行為だからです。

 

なので、男女であっても婚姻関係破綻後の

貞操義務違反は不法行為には

当たりません。

 

 

このことから、必ずしも婚姻関係にある

ことだけが、貞操義務を基礎づけている

ともいえません

 

 

よって、婚姻制度がない同性カップルで

あっても、法的保護に値する共同生活の

平和の維持を求める権利が認められ、

不貞行為によりその権利が侵害されたので

あれば、その当時に既にパートナー関係が

破綻していたというような特段の事情が

ない限り、不貞行為は不法行為に

当たります。

 

 

よって、不貞行為が原因で同性パートナー

関係を解消する際にも、損害賠償請求が

認められる可能性はあります

 

 

 

 

 

 

 

ほかに、パートナーの暴力(DV)が原因

となってパートナー関係を解消する場合、

パートナー関係解消に伴う慰謝料請求

個別の暴力行為に対する慰謝料請求

認められる可能性があります。

 

 

 

 

 

パートナー関係解消の問題以前に、

そもそも暴力行為自体も不法行為なの

です。

 

 

4.結論

いかがだったでしょうか。

 

同性カップルのパートナー関係解消に

おいても、男女の離婚と同様、様々な悩み

どころがあります。

 

 

この話し合いは、事案の性質上、家事事件

に精通している調停委員による調停の方が

適切なことも考えられ、家事調停として

受け付けられることが望まれます。

 

 

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