離婚しても苗字は変えなかったが、やっぱり旧姓に戻したい時には…

LGBTセクシュアル・マイノリティの方

の中には、同性カップルもいれば、

異性どうしのカップル結婚されている

や、友情結婚を選択される方もいます。

 

 

結婚生活では何かしらの事情で離婚に

至ることがありますが、以前の記事でも

触れたことがあるように、

結婚しているLGBTの当事者が離婚を決意。その際に注意することとは…

2018年7月22日

パートナーと別れを決断!財産分与ってどうするの?

2019年8月21日

 

離婚協議にあたり、財産分与のことや

子どもがいる場合には親権者や養育費など

について決めることがなりますが、

結婚の際に相手方の苗字に変えた方に

とっては、

旧姓(結婚前の苗字)に戻すのか、

相手方の姓(結婚時に名乗っていた苗字)

を継続するのかを選択することに

なります。

 

 

 

 

 

 

まず、結婚して苗字が変わった方は、

離婚によって、

両親の元にいた戸籍に戻るか(復籍)、

本人で新たな戸籍をつくる(新戸籍編製)

ことになり、結婚前の旧姓に戻ります

(復氏)。

 

ただし、離婚の日から3か月以内に

市区町村に婚氏続称の届出をすることで

結婚時に名乗っていた苗字(婚氏)の

使用を続けることができます。

 

また、婚氏続称の届出は、離婚届と同時に提出する

こともできます。

 

離婚しても婚氏続称の制度があるのは、

就学中の子どもの苗字が変わることを

避けたかったり、職場や周囲に離婚の事情を

知られたくない場合などの理由によるものです。

 

 

そして、婚氏続称の選択をした後に、

「やっぱり旧姓に戻したい。」と思うこと

もありますが、

その場合は離婚時の婚氏続称のように

戸籍の届出ではなく

家庭裁判所の許可が必要になります。

 

 

では、家庭裁判所の手続でどのようにしていく

のでしょうか。

 

 

1.結婚時の苗字から旧姓に戻すための手続とは…

氏の変更の手続は、戸籍法107条1項の

規定を根拠としており、

やむを得ない事由によって氏を変更

しようとするときは、戸籍の筆頭に記載

した者及びその配偶者は、家庭裁判所

許可を得て、その旨を届けなければ

ならない。」

となっています。

 

ちなみに、離婚した日から3か月過ぎてしまって、

結婚時に名乗っていた苗字の使用を続けたい場合

にも、家庭裁判所の許可が必要になります。

 

手続としては、「氏の変更許可申立書」を

申立人の住所地管轄の家庭裁判所に提出

することになります。

 

 

氏の変更にあたり、「やむを得ない事由」

とは、名の変更の手続においての

「正当な事由」について以前の記事でも

触れたことがあるように、

トランスジェンダーの方などが名の変更をする際に、注意すべきこととは…

2018年7月10日

 

珍奇・難読、永年使用、近隣等に同姓同名

がいる場合などのような、類似する事由も

あれば、婚姻・離婚の苗字特有の基準が

あります。

 

 

氏の変更における「やむを得ない事由」の

概念については、その時代や社会の

一般社会通念をよりどころとして、その氏

を継続することが社会生活上著しい支障を

来す場合と解されており、

それに該当するかどうかは、個別の事案

ごとに家庭裁判所が判断します。

 

 

 

 

 

これは、一般的には著しく珍奇又は難読・難書で

実生活に支障があるもの、外国人の姓と紛らわしい

もの、その氏の継続を強制することが社会観念上

甚だしく不当と認められる場合とされています。

 

なので、名の変更における「正当な事由」

と比べると厳格な基準です。

 

 

このような表現をされると、いかにも

氏の変更のハードルが高そうに聞こえます

が、必ずしもそこまで厳格な基準という

わけでもないのです。

 

 

では、離婚した際には婚氏続称を選択した

ものの、後に旧姓に戻したい場合における

やむを得ない事由や家庭裁判所の許可基準

とはどのようなものなのでしょうか。

 

 

2.結婚時の苗字から旧姓に戻した時の影響は…

そもそも氏の変更において、

「やむを得ない事由」を必要としている

のは、個人の識別手段である氏が安易に

変更されてしまうようになれば社会的な

混乱を招くことになることから、呼称秩序

を維持するために安易な変更を認めないと

いう趣旨なのです。

 

 

離婚した際に婚氏続称の届出をして、

後になって旧姓に戻す事案について、

裁判例によると、

旧姓に戻す変更が、恣意的なもので

あったり、変更によって社会的弊害を

生じるような特段の事情がなければ、

「やむを得ない事由」の存否について

一般的な基準よりもある程度緩和して判断

する傾向があります

 

 

 

 

 

ここにいう、恣意的なものとは、

例えば、お金の支払や賠償責任など、

債権者の追及を逃れようとするような

ケースをいいます。

 

 

また、離婚した際に結婚時の苗字の使用を

継続することを選んだ理由が、

就学期の子どものことや職場等のご自身を

取り巻く環境などを踏まえてそれ相応の

正当性があり、

旧姓に戻したいと思う今となっては、

結婚時の苗字を使用し続ける理由が消滅

していることも、重要な判断材料と

なります。

 

 

3.まとめ

いかがだったでしょうか。

 

苗字(氏)の変更は、名の変更よりも

家庭裁判所の許可基準が厳格なイメージを

抱くかもしれませんが、

婚氏続称から旧姓に戻す時のように、

事案次第では基準を緩やかに判断すること

もあります。

 

 

あなたも離婚された際に結婚時の苗字の

使用を継続したものの、今となっては

旧姓に戻したいがどのように手続を進めて

いけばよいかということでお悩みではない

でしょうか。

 

 

いまいちピンと来られていない方は、

ご自身で悩み判断せず、

是非お問い合わせください。

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