賃貸物件を選ぶときに。敷金にも要注意!

同性カップルで同居するにあたり、物件

を選ぶのに、その物件を取り扱う

不動産業者がLGBTフレンドリー

あったり、賃貸人も同性カップルの同居

に問題がなければ、ことなく話は

進みそうな気がします。

 

 

ただし、LGBTフレンドリーなどの条件に

気を囚われて、他の条件や賃貸借契約の

内容で軽視してはならないことも

あります。

 

その例として、挙げられるのが敷金です。

 

 

敷金とは、不動産の賃貸借の際、賃料など

の賃貸借契約上の賃借人の債務を担保する

目的で賃貸人に交付する金銭をいい、

いわば預け金の性質を有する前払金です。

 

通常は、家賃1か月分程が目安とされています。

 

 

そして、賃貸借契約が終了し明渡す際に、

賃借人に債務不履行がなければ(部屋の

原状回復費がかからないなど)、敷金は

全額返還されるものです。

 

 

ちなみに、礼金は、文字通り、部屋を所有

する大家さんに対してお礼の意味として

支払う初期費用です。

 

なので、敷金と違って退去時に返還される

ものではありません。

 

 

 

 

 

 

また、保証金とは、敷金と類似の性質を有するもの

ですが、地域差によってその名称が異なるようです。

 

 

敷金で問題となるのが、退去時の原状回復

の費用負担です。

 

 

借主が負担すべき費用ですと、あらかじめ

預けていた敷金からその分が差し引かれて

精算されることもありますし、敷金で

充当できない場合は足りない分を請求

されることがあります。

 

 

敷金ゼロの物件のケースでは、退去時に

原状回復費用を請求されることが

考えられます。

 

 

では、退去時の原状回復において、費用が

貸主・借主の負担はどのように決められる

のでしょうか。

 

 

1.原状回復費用は何でも借主負担ではない!

一般的に、建物賃貸借契約書には、

「借主は契約終了時には本物件を原状に

復して明渡さなければならない」といった

定めがあります。

 

 

この場合の原状回復とは、借りていた物件

を契約締結時と全く同じ状態に回復すると

いう意味ではなく、退去時に、

借主の故意・過失や通常の用法に反する

使用など、借主の責任によって生じた損耗

やキズなどを復旧することです。

 

 

 

 

 

 

 

 

なので、タバコによる畳の焼け焦げ

引越作業で生じた引っかきキズ

借主が結露を放置したために拡大したシミ

やカビなど、借主の責任によって生じた

汚れやキズ故障や不具合を放置したこと

により発生・拡大した汚れやキズは、

借主の負担です。

 

 

反対に、通常損耗(通常の使用に伴って

生じる程度の損耗)や経年変化(時間の

経過に伴って生じる損耗)などの修繕費

は、家賃に含まれるものであって、貸主が

負担するのが原則です。

 

 

よって、壁に貼ったポスターや絵画の跡

家具の設置によるカーペットのへこみ

日照などによる畳やクロスの変色などは、

通常損耗や経年変化なので、貸主の負担

です。

 

 

とはいうものの、汚れや破損の原因が借主

の不注意であったとしても、経過年数など

を考慮することで、全部を借主が負担

しなければならないわけでもないのです。

 

では、どのようなケースでしょうか。

 

 

2.物は本来劣化する!なので借主の負担割合は100%ではない!

原状回復は、借主の責任によって生じた

損耗・キズなどの破損部分をもとの状態に

戻すことなので、費用の負担についても、

破損部分の修繕工事に必要な施工の

最小単位に限定されるものです。

 

 

 

 

 

 

 

例えば、クロスの一部を借主の不注意で破いた

場合、破損した部分の張替え費用は借主の負担に

なります。

 

 

しかし、破損部分も通常損耗・経年変化を

していて、その部分の経費は貸主の負担

なるので、借主は補修費用からその分を

差し引いた額の負担で済むのです。

 

 

また、破損部分だけを張り替えることで、

色褪せた他の古い部分と色が異なって

しまうような場合、借主は原状回復義務を

十分に果たせていないともいえます。

 

 

この場合、クロス一面分の張替えを借主の

負担とすることもありそうですが、

経過年数を考慮して、通常損耗・経年変化

分を差し引いたものが、借主の金銭的な

負担となります。

 

 

ちなみに、借主が色合わせのために部屋全体の

張替えを行う場合には、破損していない残りの面の

張替え費用は、貸主の負担です。

 

 

では、もし賃貸借契約書で、(すべての)

原状回復費用の負担が借主とされていた

場合、そのような特約に従わないと

いけないのでしょうか。

 

 

3.特約であれば全部認められるわけではない!

契約当事者が自由な意思に基づいて

設けられた特約は、原則として、有効と

され、法的効力があります。

 

 

これは、民法では、「契約自由の原則」が

基本とされているため、契約内容は、

原則として、当事者間で自由に決めること

ができることによります。

 

 

 

 

 

 

しかし、特約はすべて認められるわけでは

なく、裁判の結果、特約が無効と判断

されることもあります。

 

 

判例などによれば、賃借人に原状回復に

おいて特別の負担を課す特約が有効となる

ためには、以下の3つの要件が必要と

されています。

 

 

 

 

 

 

①特約の必要性があり、かつ、暴利的で

ないなどの客観的、合理的理由が存在する

こと

 

②賃借人が特約によって通常の原状回復

義務を超えた修繕などの義務を負うことに

ついて認識していること

 

③賃借人が特約による義務負担の意思表示

をしていること

 

 

なので、借主に特別の負担を課すような

特約が有効になるには、本来相当ハードル

が高いものなのです。

 

 

よって、原状回復の負担割合において、

そのような特約を根拠に借主に不利となる

場合には、特約が無効であることを主張

する方法も有用的です。

 

 

4.まとめ

いかがだったでしょうか。

 

賃貸物件を選ぶ際に、もともと選択の余地

が少なかったとしても、希望する条件以外

はどのような内容でもいいというわけでは

ありません。

 

 

契約内容は、LGBTフレンドリーという

条件だけに囚われず、様々な観点から今後

どのようなことで自分が不利益を被るのか

を逆算して選ぶことをおすすめします。

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