セクシュアル・マイノリティや、
LGBT・SOGI(性的指向・性自認)の
諸問題に関する取組みは、以前の記事でも
触れたことがあるように、
東京オリンピック・パラリンピックのこと
で、オリンピック憲章や調達コードの影響
から、日本でも進んでいます。
たしかに、諸外国への顔向けのために制度
を進めることを優先して、当事者の本当の
声を反映しているわけではないという
批判的な意見もありますが、
日本が性質上閉鎖的な島国であり、
外的要因がなければ前進しない国だと
考えればそんなもんだろうとは思います。
性的指向・性自認に関することの一方で、
タクシーの障害者割引の負担が国や自治体
ではなく、タクシー会社という事実が
あり、
さらに衝撃的な話ですが、
タクシー会社によってはその割引分が
担当の乗務員(運転手)の(自腹)の負担
という形態がまかり通っているのです。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2018/02/マスオさん.jpg)
手帳などを提示してお客さんの料金を
1割引し、その割引分を運転手の歩合から
引くという流れです。
一般的なイメージでは、一旦会社が負担
して、その後自治体などに申請して還付の
手続をとるものだと思えそうですが、
自治体などの補助はないのです。
本人の受けられる恩恵が、労働者たる
運転手の負担となっている実態が、
障害者福祉への歪んだ貢献ともいえます。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2020/02/運転手の負担-284x300.png)
また、日本ではパラリンピック開催がある
にもかかわらず、いまだに国や自治体から
事業者に補助がないという現状は、
相当おかしいです。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2020/02/パラリンピック-274x300.png)
タクシーの運転手自身の負担にならず
とも、タクシー会社の負担で、
快い受入れ体制があるのも事実ですが、
事業者の良心をうまく利用した国や
自治体の怠慢でもあるのです。
にしても、日本は性質上諸外国からの影響
により制度が多様に変わっていく割には、
なぜこのような現状になっているのだろう
と不思議に思います。
民主主義に則り、関係当事者の人数の都合
からも当然に変わっていきそうなもので、
(性的指向・性自認のジャンルと比較
すれば)、クローゼットなどの声なき声も
あまりなさそうなのですが…
制度の変化が当然に予想できそうでも
変わらないのは、どこかの業界・団体の
既得権益が絡んでいることが多いのです
が、見当たりそうなものはないですねぇ。
不自然な制度疲労や保守体制について、
タクシーの障害者割引の負担問題は
数ある中の一例にすぎないのですが、
表立った声と、声なき声の話だけでは
ない気がします。
ただ、これっておかしいだろうと思える
ことは、声にならないと何も変わりません
ので、一つ一つの小さな積上げが
本当に大切です。
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