同性カップルで住んでた賃貸物件を追い出されたとき。その際に大家に請求できることは…

LGBTの当事者の方が、賃貸物件を借りて

住んでいる際に、単身用なのに

同性パートナーと一緒に住むなど、

賃貸借契約の用法違反により解除される

場合や、

仮にそうではなくても、

LGBTフレンドリー」という特徴をもつ

不動産屋を通じて新しい物件を見つけ、

今住んでいる物件の賃貸借契約を更新せず

に出ていく場合もあり得ます。

 

 

 

 

 

 

出ていくにしても、今まで住んでいた建物

(家)を入居者(賃借人・占有者など)

が修繕にお金を支出して手入れしたこと

などによって、大家(賃貸人)が

いつの間にか入居者が借りる前よりも

きれいになった建物を手に入れるような

状態になることもあり得ます。

 

 

 

 

 

 

となれば、入居していた賃借人が建物の

修繕や改良をするにあたって支出したお金

が戻ってこなくて、賃貸人がその分得を

するのは不公平になります

 

 

ここにいう支出した費用には、必要費

有益費があります。

 

 

 

 

 

 

 

必要費とは、建物の修繕費や、公租公課

(固定資産税・都市計画税)などの

維持(保存)・管理のために必要な費用を

さします。

 

 

一方、有益費とは、建物の改良など、

価値を増加させるために費やされた費用を

さします。

 

 

有益費の対象となるような行為には、

 

 

・キッチンの改良

 

 

 

 

 

 

 

・通路部分の舗装

 

 

 

・トイレを汲み取り式から水洗式に改造

 

 

 

 

 

 

・外壁のタイルや床板の張替え

 

 

等々

 

 

があります。

 

 

ただ、建物にステンドグラスを取り付けるなどの

ように、趣味性・個性の強いものは、奢侈費として

扱われ、有益費とは区別されます。

 

 

 

 

 

 

また、有益費と似た概念で「造作」というものが

あります。

 

 

造作とは、建物の利用価値を増加させるものである

点は有益費と共通ですが、

建物から取り外しができる独立性のあるものを

さします。

 

 

例えば、エアコンのような空調設備などが

挙げられます。

 

 

 

 

 

 

一方、有益費は、建物と一体化して独立性

のないものを対象としています。

 

 

これらの費用を賃借人が支払った場合に、

賃貸人に費用償還請求するにあたって、

必要費に関しては直ちにすることが

できます。

 

 

そもそも建物を維持するための修繕などは、

大家(賃貸人)の義務なので、賃借人がこれに

ついて支払った場合は取り戻すことができます。

 

 

一方、有益費に関する償還請求は、

賃貸借の終了時になってから請求

できます。

 

 

ただ、有益費の償還ができるのは、

賃貸人の不当利得を防ぐためなので、

建物の価値の増加が、その時点でも現存

しておくことが必要です。

 

有益費の償還請求については、賃借人が

支出した金額又は賃貸物件の価値の増加額

のいずれかを、賃貸人が選択して

償還すればよいことになっています。

 

 

金額について選択権があるのは、

あくまで賃貸人であり、賃借人では

ありません。

 

 

なので、賃貸人は、賃借人が実際に支出

した金額を全額支払う必要までなく、

実際の支出額と価値の増加額のいずれか

低い方を選択できることになります。

 

 

以上のように、民法上の規定では、

賃借人には必要費・有益費について

賃貸人に償還請求できる規定があるの

ですが、その請求権が制限されていない

のかや、増築や改装を行うことで賃借人

に不利になることもあるため、注意する

ことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

1.そもそも賃借人が行う修繕・改良は自由にできることではない!

原則的には、建物が大家(賃貸人)の所有

である以上、修繕や改良を居住者

(賃借人)が勝手気ままに行えるものでは

ありません

 

 

 

 

 

 

 

生活に支障を来たすようなことを防ぐため

の特別な修繕や、軽微な修繕なら

別として、賃貸人の承諾が必要になるのが

ほとんどです。

 

賃貸契約書に修繕・増築・改良などが

賃貸人の承諾不要でしても良いという内容

が書いてあればできますが、現実的に

ほとんどそのような契約はありません。

 

 

なので、賃借人が償還できる必要費・

有益費については、契約の範囲内

定められてある内容に限られます。

 

 

また、勝手な増築や改装は、有益費を

償還するどころか、賃貸人から

「元に戻せ(借主の費用で)」という

原状回復を請求される可能性もあるので

注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

また、契約によっては必要費・有益費の負担に

ついてどうするかを定める場合もあり、

そのケースはどうすればよいでしょうか。

 

 

2.必要費・有益費が賃借人の負担に契約について

一般的に、賃貸借契約においても、

賃貸人と賃借人がどのような内容で契約を結ぶか

は、契約自由の原則によります。

 

 

なので、契約内容の条項に必要費・有益費

を賃借人に負担させる(賃借人に必要費・

有益費償還請求権を放棄させる)という

特約あっても、判例上、その特約は有効

です。

 

 

 

 

 

 

とはいっても、賃貸人と賃借人は

お互い完全に対等な立場というわけでは

ありませんので、消費者契約法などの

他の法律によって、このような特約の全部

又は一部が無効となるケースも

あり得ます。

 

 

また、必要費・有益費の請求はいつでも

できるわけではありません。

 

 

3.必要費・有益費が請求できなくなってしまうタイムリミットは…

賃貸借契約において、賃借人が必要費・

有益費に関して支出した場合に、

その費用償還請求権の行使期間はいつまで

もできるものではなく、制限があります。

 

 

 

 

 

必要費・有益費ともに、賃貸借契約が終了

して大家(賃貸人)が建物の返還を受けた

ときから起算して1年以内に

費用償還請求権を行使しなければ

なりません

 

 

ただ、有益費に関しては、賃貸借契約終了

時であっても償還請求権の発生が延長

される場合があります。

 

 

有益費が多額な場合に賃貸人(大家)が

すぐに償還しなければならないとすると

負担も多いことから、賃貸人から裁判所

申出があれば、賃貸人のために適当な期限

を許与することができるのです。

 

 

期限が許与されれば、賃借人は有益費を

その時点では償還してもらえなくは

なりますが、期限が来てない以上、

1年以内に請求しなければならないという

起算点も来ていないことになります。

 

 

4.まとめ

いかがだったでしょうか。

 

建物の賃貸借において、必要費はマイナス

をゼロに戻すのに補う費用に対し、

有益費はプラスαのための費用です。

 

 

なので、有益費の償還請求の方がハードル

が高いのです。

 

 

借家における費用の支出に関しては、

契約時からその内容にも注意し、

大家(賃貸人)に無断での修繕・増築・

改装はしないことをおすすめします。

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