5月10日に放送された、読売テレビ番組の
「かんさい情報ネット ten.」のコーナー
「迷ってナンボ!」の中で、
一般人の性別を確認するシーンがあり、
問題になりました。
このコーナーは、芸人の藤崎マーケットが
街を歩いてレポートする内容で、
問題となった企画は、
大阪 十三のお好み焼き屋の店員から
「性別が分からない常連客がいる」と調査依頼の
ような感じで頼まれ、その人物の性別を確認する
という流れでした。
VTRの中では、性別を確認するために
胸を触ったり、保険証を提示してもらう
などといったシーンがありました。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2019/05/保険証-300x280.png)
VTR放映後、若一光司さんは、
「男性か女性かという聞き方が、
許しがたい人権感覚の欠如」、
「個人のセクシュアリティに踏み込むべき
ではない」
などと叱責し、スタジオが黙り込み、また
番組に怒りの苦情の声が殺到する事態に
なったようです。
たしかに、そもそも企画が通って放送まで
に至っていて倫理観を疑うようなことと、
当の本人に問題がなく企画の盛り上げに
積極的ということもあるから大丈夫という
発想は問題です。
あのVTRのように、セクシュアリティを
暴かれる、確かめられることが問題ない
というような認識を助長させる危険が
あります。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2017/12/バレる.jpg)
ただ、放送と世間の反応については、
そもそものテレビ局の認識と、果たして
本当に性の問題意識で炎上しているのかと
個人的には問題に思えました。
2020年のオリンピックの影響で
性的少数派の人権を考えることが普通に
なってきている割には、企画にあがった
こと自体が不思議なものです。
まぁ事実だけを伝える「報道」番組と異なり、
面白さに走る「情報」番組との違いかなとも
思いました。
とはいえ、セクシュアリティや性別のこと
について触れたらタブーというような風潮
もいき過ぎかとは思います。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2019/05/性別2.png)
何かあれば即規制をして蓋をしめるのでは
なく、セクシュアリティとは本来国民皆の
問題だから議論するという流れの方が良い
気はします。
本来、「知らなかったこと」を知ることに
意義があります。
また、この件で問題だな思えたことが、
本質的な問題意識を持っているわけでも
ないのに、
批判する・叩くこと自体が目当ての
風紀委員気取りな者
の存在です。
ネットの方では、大元のお好み焼き屋を潰してやる
といった炎上もあるようですが、
そんな筋違いのコメントをするのが
本当にセクシュアリティに問題意識を持っての行動
か怪しいものです。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2019/05/ネット炎上.jpg)
倫理観・問題意識、コンプライアンスなど
は、時代の流れによって変わり続けるもの
なので、今日放送コードとしてOKな内容
であったとしても10年後はアウトになる
ことって珍しいことではありません。
ただ、新たな人権問題が起きたときに、
鬼の首を取ったように、問題の本質を
捉えていないくせに正義感をはき違えた
行動や群集心理の方が、ある意味本当に
問題だと感じさせられました。
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