LGBTフレンドリーによる同性カップルの
ペアローンや、住宅ローン債務者は
片方のパートナーの名義で支払は折半する
ケースなどについて、
私は、過去に書いた記事では、
といった、ペアローンを組む条件や、
後々金銭面で揉めないようにする方法に
ついて触れたことがありましたが、
住宅ローンには支払えなくなったときに
どうするかの問題もあります。
しかも今、新型コロナウイルスが原因で、
倒産や休業により収入が絶たれて住宅ローンが
支払えなくなる懸念は、住宅ローンを組んでいる方
でしたら誰にでもあり得るのです。
大企業中心にいえば、テレワーク、自宅待機などが
行われているものの、あくまで体力があるところの
話であって、中小企業ではこれができません。
さらに、元々消費増税により内需が落ち込み、
インバウンド需要も期待できない状況に、
追い討ちをかけるかのように新型コロナウイルスの
問題が起き、より国内需要が低下していきます。
なので、今後倒産する会社が増えてくるように
思われます。
また、倒産はしなくても、休業補償のない会社も
割と多いので、新型コロナウイルスの問題が
長引けば長引くほど、給料が支払われない事情に
より、住宅ローンを支払えなくなるというのは、
十分あり得るのです。
では、住宅ローンを支払えなくなると、
どういった対応をしなければいけない
のでしょうか。
1.競売か破産が頭によぎったら…
競売になるというのは、住宅ローンを滞納
していることが前提となります。
各金融機関ごとに対応のスピードは
異なるものの、3~6か月滞納すると、
支払を求める通知がやってきて、
さらに、3か月程度滞納が続くと、
期限の利益を喪失します。
期限の利益を喪失するというのは、
住宅ローンでいうと、滞納という契約違反
をすることで、ローンを分割して返済する
権利を失い、残額を一括で返済することを
求められます。
そして、返済できず、金融機関が自宅に
差押の登記を行い、競売の申立てを裁判所
に申し出ます。
競売は、相場より安い価額で売却される
ので、家を失う上にローンは残ります。
また、売却代金は全部ローンの返済に
充てられるので、引越費用は別途用意
しなければならない負担もあります。
次に、競売は避けたいということで、
自己破産という考えもありそうですが、
メリット・デメリット両方あります。
破産とは、裁判所の手続により、破産者の
財産を換価処分して、それによって得た
金銭を債権者に公平に配当します。
破産手続により破産者の財産を処分しても
支払いきれない債務がある場合に、
支払義務を免除してよいかどうかを判断
するための免責手続によって、
免責を認めてもらうことになります。
破産手続と免責手続は別個の手続ですが、
通常並行して進めていきます。
なので、住宅ローンの支払いの場合、
免責が認められれば、住宅ローンの支払は
免除されるメリットはあります。
しかし、破産は、(生活に最低限必要な
財産や差押禁止財産などを除いて)
家以外の資産も失うデメリットもある
ので、避けたいものです。
そして、競売も自己破産も避けたいと
なれば、任意売却だという発想に
なりそうですが、その前にすることが
あります。
2.金融機関に相談をすべき!大事なのはタイミング!
将来的に住宅ローンの支払が
できなくなりそうな兆しが見えたときは、
まず金融機関に相談することが重要です
が、その相談するタイミングは、
延滞する前
です。
自分の力だけで頑張って何とかしようと
いう気持ちも分からなくはないですが、
延滞した後に相談にいくとなれば、
担当者の心証も悪く相手にしてもらえない
ことに繋がるからです。
そして、相談に行って、
「この人なら時間はかかるけど、返して
もらえるだろう…」
という流れになれば、
返済期間の延長、返済額の減額、
ボーナス払いの変更などのように、
返済計画の見直しをしてもらえる可能性が
あります。
そして、相談に行っても返済計画の見直し
で改善策が採れない場合で、かつ、
競売や自己破産を避ける方法として、
任意売却(自分で売却する)に踏み切る
ことになるのです。
ただ、任意売却を採るにしても、
気をつけるべきことがあります。
それは、どういったことでしょうか。
3.任意売却で注意すべきこととは…
任意売却とは、住宅ローンの返済が困難と
なった場合に、抵当権が設定された不動産
(住宅)を、金融機関の合意を得て、
裁判所が関与する競売によらずに売却し、
その代金によって残債務を返済する方法を
いいます。
競売より高い価格で売却が可能なこと、
引越費用の捻出に割と余裕があること、
引越時期の要望も割と融通が利くことなど
のメリットがあります。
ただ、売却代金と住宅ローンの残債務との
差額には、注意が必要です。
もし、売却代金が住宅ローンの残債務の額
に到達しない時は、その差額を弁済できる
方法がないと、
任意売却できなくなる可能性が非常に高い
ので、
金融機関、売却を行う業者との協力で
どのくらいの売却代金になるかが重要な鍵
となります。
ちなみに、上記の売却代金は、もっと正確にいえば、
全額から諸経費を控除した金額を指します。
4.まとめ
いかがだったでしょうか。
住宅ローンが支払えなくなるときは、
まず優先すべきことは、延滞前に金融機関
に相談して、返済計画の見直しの改善策が
見出せそうかなのです。
任意売却、競売、自己破産の制度は、
それぞれのメリット・デメリットがあり、
資産状況に応じて選択する手段は変わって
くるものの、
返済計画の見直しではどうにもならない
ときに考えるべき話なので、くれぐれも
優先する順番にはご注意ください。
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