本日、LGBTの家族と友人をつなぐ会で
いつものミーティングとは違い、
映画『女になる』の映画鑑賞会・講演会の
形式で行われました。
これは、神戸市男女共同参画センター
(あすてっぷKOBE)の登録グループ企画
発信DAYの一環としてのイベントです。
そして、鑑賞作品『女になる』は、
神戸市男女共同参画センター共同事業の
ドキュメンタリー映画です。
つなぐ会では、鑑賞後にこの作品の主演の
中川未悠さんとご家族の方をゲストに
交えて、セクシュアル・マイノリティの
当事者と家族の絆をテーマにミニ講演を
行いました。
トランスジェンダーの子をもつ親御さんに
とっては、知りたい話も色々あり、様々な
角度からの質問が繰り広げられる様子
でした。
トランスジェンダーでも、MTFとFTM
とでは、それぞれ悩みや苦難の乗り越え方
も違います。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2018/10/悩み.jpg)
決してFTMの方がMTFよりも楽だと断言
するわけではありませんが、性自認が
男と女の違いは多々あり、MTF特有に
ある悩みは二次的な苦難も生じます。
うつ病、精神疾患などに陥り、引きこもり
を経験するケースは珍しくはありません。
その意味では、MTFの当事者にとって
人生の苦難をどう乗り越えていったかの
較差は凄まじいものです。
親御さんの質問の中で印象に残ったのが、
MTFの方が性別取扱変更に向けて手術を
しようと決断する際に、そのことが
ニューハーフといわれるような、水商売や
風俗店、AV女優などの業界の者の
スティグマのイメージについてです。
![](http://amethysthoumu.com/wp-content/uploads/2018/10/水商売.jpg)
ニューハーフという言葉は、
元々サザンオールスターズの桑田佳祐が
「男性として生まれたが人為的に女性
として生きる、又は仕事をする人」を
さす呼び方となる造語ですが、侮蔑的な
要素があります。
ただ、そのようなスティグマのイメージに
対する不安・悩みを抱くことが、
セックス・ワーカーに対する差別・偏見
ではないのかということでした。
たしかに、言われてみれば
セクシュアル・マイノリティという枠での
社会的差別・偏見の領域に囚われて、
別ジャンルの差別・偏見が起きている
というのは意外に多いようですねぇ。
しかも、それは無意識的なものです。
また、同じ当事者にとっても、その中で
ヒエラルキー(階層)の構造を生み出す
ケースもあります。
今日改めて学んだことは、何かしらの
スティグマ(烙印)に囚われることは、
差別・偏見の苦しみを知っていながら、
無意識に誰かを差別していることです。
その意味では、固定概念や決めつけなどを
ゼロにすることはできなくても、柔らかく
物事を捉えるように自分と向き合うことの
大切さを実感しましたねぇ。
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